こんにちは。全然頭尖ってないのですが、玉ねぎ頭です。
パソコン、ネットワーク博士になれるよう今年も頑張りますo(^-^)o
前回の記事にてUSB2.0と3.0について、見分けがつくようにはなりましたが、中身がどのように違うのかがわからないので、今回は規格について掘り下げていきたいと思います。
USB2.0と3.0の規格の違いについて
電源を供給できる能力がアップ
USB2.0では、マウスやキーボードなど電力消費の少ないデバイスに電源を供給することを前提に設計されていました。
そのため給電能力が500mA(ミリアンペア)ほどでした。
しかしUSB3.0では、世の中のニーズにあわせ、従来より電力消費の大きいデバイスにも電源を供給できるよう設計されたため、給電能力が900mAまで引き上げられました。
最近はスマホやiPodをはじめとするUSBポートを使って充電する機器も増えてきましたし、充電時間がかかる…というイライラ解消にもつながるんじゃないでしょうか。
さらに、USB2.0までは、接続されている機器すべてに、利用状況問わず通信がきちんとできているかどうか電気を流していましたが(ブロードキャスト方式)、USB3.0はその点賢くなって、アドレスを指定して、通信したい機器とのみ1対1の通信ができる、「ユニキャスト」方式を採用しているため、消費電力も削減できるようになりました。
…今までは、機器内で「データ処理中だから待っててー」という信号を受信していても、関係なく定期的に電気を流していたんですね。。驚きです。
通信形式が変わり、無駄がなく、バッテリーに優しいUSBになってくれて何よりです♪
データ転送速度がアップ
USB3.0のロゴについている「SS」は「Super Speed」の略称です。
名称からもわかるとおり、USB2.0よりもUSB3.0の方がデータ転送速度が飛躍的に向上しています。
どの程度アップしているかというと
USB3.0 →最大データ転送速度 5Gbps(5000Mbps)
と、約10倍も違うみたいです。(グラフにするとすごいですね。。)
もちろん、「最大データ転送速度」なので、実際にはこんなにすごい速度は出ないと思いますし、USB3.0の機能を使用するためには、本体および、接続するデバイス両方がUSB3.0に対応していないといけないのですが…
(デバイスがUSB3.0に対応していても、PC本体にUSB3.0の差込口がない場合、転送速度はUSB2.0の速度でしか動作しません。)
また、転送速度が速いかわりに、USB2.0の場合、最大転送距離が5mだったのに対し、USB3.0は3mになっています。
ちょっと転送距離は短くはなっていますが、10倍も速度が違うというのは大きいですよね。
私なら、設置場所に困ってなければ、転送速度を優先しちゃいます♪
USB2.0とUSB3.0の速度比較
最大データ転送速度が、USB2.0とUSB3.0では10倍も違うとのことですが、実際はどの程度違うのか、はたまた大して違わないのか、検証(ベンチマークテスト)を行いました。
- ベンチマークテストとは
- コンピュータの処理性能を比較・評価するために行われるテストのこと。
検証結果はいかにっ! 規格上の転送速度とは逆の数値が出たりしちゃうのでしょうか(どきどきどき)
【1-1】外付けHDDをUSB2.0と3.0で取り付け、その際の転送速度を計測、比較してみる。
測定には、Crystal Disk Mark というソフトを使いました。
外付けHDDケースはセンチュリーの(CLS35EU3BKF6G)を使いました。
(スペック詳細)
中のHDDは、Western Digital の「WD30PURX(3TB)」を入れることにしました。(スペック詳細)
HDDケースに内蔵HDDを入れた様子。
画像内の赤丸部分をねじで固定して、動かないようにしています。
また、検証についてですが、実際の使用感に近い「Seq」の数値で比較しました。
- Seqとは
- 記憶装置にアクセスする手法の一つで、データを先頭から順番に読み込み、あるいは書き込みを行う方法。
USB2.0で外付けHDDを接続した際のベンチマーク
36MB/s(288Mbps)ほどでした。
調べたところ、USB2.0の場合HDDの性能が良いものであっても、大体速度は30数MB/s程度までしか出ないそうです。
の割に、四捨五入したら40にもなる数値を出してくれて、HDDケース、HDD共に優秀ですね♪
USB3.0で外付けHDDを接続した際のベンチマーク
最大データ転送速度がUSB2.0の10倍っ!ということですが、あくまでも最大値なので、実際にそこまで差は出ないと思っていました。
が、155MB/s(1240Mbps)とUSB2.0の4倍以上の速度が出ました。
USB2.0の時と桁が違いますよ、、、3ケタですよ 3ケタっ!
やはり見た目だけじゃなく、中身もちゃんとUSB2.0からUSB3.0になったことによってバージョンアップされていたんですね★
これだけの差を見せつけられると、いろいろ試してみたくなるのが、人のサガですよねw
というわけで、もっと転送速度自体が速い機器があるとのことなので、そちらでも速度比較を試してみたいと思います。
【2-1】SSDをUSB2.0とUSB3.0で取り付け、その際の転送速度を計測、比較してみる。
SSDとは
HDDと同じ記憶媒体ですが、HDDと違いSSDはフラッシュメモリを基盤に組み合わせて作られた記憶媒体。
HDD
SSD
SSDの見た目は、2.5インチということもあり、3.5インチHDDよりごっつくなく、おっされ~な名刺入れみたいです(上記写真はカバー?を外して中が見えるようにした様子です)
また、SSDの特徴としてデータの読み込み、書き込み時に、HDDのようにディスクを回転させたりしないため、静かで、データ転送速度もHDDより速いなどのメリットがあります。
と、SSDはHDDよりもデータ転送速度自体が速いとのことですが、HDDの時と同じように速度測定したら、どのような結果になるのでしょう(^-^)
小さいボディーはどこまで頑張ってくれるのでしょう・・。
外側のケースはHDDの時と同じく、センチュリーの(CLS35EU3BKF6G)を使いました。
測定には、同じくCrystal Disk Mark というソフトを使いました。
SSDは「Intel 335 Series SSDSC2CT240A4K5」を使いました。(スペック詳細)
HDDケースを分解してSSDを設置した様子。
名刺入れじゃないです(←しつこい)
SSDも同様に速度比較を行っていきます。
USB2.0でSSDを接続した際のベンチマーク
HDDを接続したときより若干数値が落ちて 35MB/s(280Mbps)ほどでした。
SSDはデータ転送速度がHDDより速いんじゃなかったの・・・? という結果になってしまいましたが、これが嘘偽りのない検証結果ですw
USB2.0のポートを変えたり、ほかのソフトとか起動してないんだけどなぁ。。。。。。うーん。。
いいよ いいよっ USB3.0を繋げれば良いじゃないか(*゚з゚)むぅ とすねちゃった感じでしょうか^^;
引き続きUSB3.0の結果はこちらっ
USB3.0でSSDを接続した際のベンチマーク
191.9MB/s(1535.2Mbps)も出ました!HDDの時と比べて、40MB/s(320Mbps)もアップしています。
データ転送速度自体が速い記憶媒体で計測したということもあり、USB2.0よりも飛躍的に速度が向上する結果になりました。
また、USB2.0の結果と異なり、HDDを接続した際よりも今回はちゃんと(爆)速度が出ました(ほっ)
SSDというデータ転送速度自体が速い媒体を繋げて、本領発揮というところでしょうか。すごいですね!! USB3.0!!
USB2.0とUSB3.0の速度比較まとめ
【1-1】、【2-1】で行った速度比較をグラフにまとめてみました。
※USB3.0は8ビットのデータが10ビットの信号に変換されて送られるため、グラフ上の理論転送速度を500MB/sとしています。
理論転送速度と速度計測結果を並べてみると、USB2.0は理論転送速度の半分以上の数値が出ているのにもかかわらず、USB3.0は3分の1程度しか出ていないです。
なぜだろう。。。と思い、検証に使ったHDD、SSDの内部転送速度を確認してみたところ、
SSD:500MB/s
と、どちらもUSB3.0の理論転送速度500MB/s以下のデバイスでした。
ですが、HDDについては、155.3MB/sと、デバイスが持っている以上の速度が出て、USB3.0は頑張ってくれてた模様です。(内部転送速度以上の数値が出ていますが、偽りない検証結果ですw)
SSDについては、、、検証した時にすごい!!! と思ったのですが、この数値を見ると、なんだよ、、もっと速度がでてもよかったんじゃん。。。 という気がしちゃいました。
SSDがちょっと速度出る出る詐欺になっていますが、検証に利用したHDDもSSDもUSB3.0が持っているポテンシャルを引き出せるデバイスではなかったというのが、理論転送速度と測定結果の開きの原因の1つではないかと推測しています。
ですが、USB2.0が出たときだって、そんなすぐに理論転送速度の半分以上の数値が出るようなデバイスはなかったと思いますし、きっとこれからUSB3.0に出し惜しみされない、本領発揮しまくってくれるデバイスが出現するんじゃないかなぁーと未来予測していますo(^^)o
次回は、USB2.0とUSB3.0のベンチマークテストを行っていて、使用しているHDDケースに気になる箇所があったので、そこについて掘り下げていきたいと思います。